更年期障害とは
年齢によって女性ホルモンのバランスが崩れ、その結果、様々な症状が現れるようになることを「更年期障害」と呼んでいます。一般的には45歳から55歳の間に発症し、4年〜7年くらい続くことになります。症状の種類や程度は人によってバラバラで、年齢も若いと30代で発症する方もいらっしゃいます。
更年期障害の主な症状
- のぼせ、ほてり
- 動悸、息切れ
- 肩こり
- 腰痛、頭痛、関節痛、筋肉痛
- 排尿障害、頻尿
- 不眠
- 物忘れ
- 耳鳴り、めまい、吐き気
- 疲労、倦怠感
- 食欲不振
- 集中力が続かない
- 不安感、圧迫感
- 皮膚の痒み
- 冷え性
- 膣炎
更年期障害の治療
更年期障害の治療には、ピルが有効です。また、ホルモン充填療法(HRT)もあります。この場合は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンを補充することになりますが、これは子宮内膜がんのリスクを高めることにもなりますので、プロゲステロンという女性ホルモンも一緒に投与するのが一般的です。方法としては、飲み薬、膣の中に挿入する薬、皮膚に貼る薬などがあります。
なお、ホルモン充填療法を避けた方が良い患者さまの場合は、漢方薬を処方します。また、症状に応じたお薬を使用することもあります。更年期障害だと思っていたら別の病気が隠れていたという可能性もありますので、まずはきちんと診察を受けるようにしましょう。
男性の更年期障害について
近年、男性も更年期障害になることが明らかになってきました。年齢は40代〜50代の方がほとんどで、身体の機能の衰えやストレスによって発症するようです。
症状としては、動悸、めまい、ほてりなど、女性の更年期障害と似たようなものが多いのですが、はっきりとした原因はわかっていませんので、一人で悩んでしまっていることがほとんどです。早めに診察を受け、ご家族の中でも理解し支え合っていくようにしましょう。